◯エネルギー効率
自転車による移動は生物と機械の両方の中で、その移動に要するエネルギーの量に関して突出して効率的であり、人間がある距離をある速度で移動するのに必要なエネルギーの量で比べると自転車は徒歩の5分の1に過ぎないという定説がある[21]。1950年代の中期に、現在の「財団法人自転車産業振興協会自転車技術研究所」の前身にあたる「自転車生産技術開放研究室」がまとめた研究により、この数値はおおむね正しいことが確認された。この際には、被験者の呼気に含まれる二酸化炭素の量から消費カロリーを推算する手法が用いられた。ただし、これは平坦な舗装道路を前提とするという自転車にとって有利な条件での比較である。
こうした数値を基に、一般的な自転車で1kgの物体(車体を含む)を1km移動させるのに必要なカロリーは、おおよそ自動車の6分の1、ジャンボジェット機の4分の1程度しか必要ないとの試算もある[22]。
◯速度記録
平地単独走行で全風圧を受けての最高到達速度記録はカナダのサム・ウィッティンガムが2008年にカウリング(風防)をつけたストリームライナーで達成した時速82.3マイル(時速132.5キロメートル)で、自身が保持していた時速81.02マイル(時速130.4キロメートル)の世界記録を6年ぶりに更新した。これはヒト一人のみの出力よる最高速度記録でもある。
標高差による位置エネルギーを利用した斜面降坂では2007年8月にオーストリアのマルクス・シュテッケル(Markus Stockl)がマウンテンバイクで達成した210km/hが記録されている。
平地での最高速度記録は1995年10月3日にオランダのフレート・ロンペルベルフ(Fred Rompelberg)が記録した268km/hである。これは、前走する遮風板を付けた車の背後でスリップストリームに入り走行することで達成された。この種の挑戦は19世紀後期以来、幾度も記録更新が繰り返されてきた伝統的なものである。初期の例として、1899年にアメリカのチャールズ・ミンソーン・マーフィーによるMile-a-Minute Murphyが知られる。
参照:Wikipedia「自転車」
参照:Wikipedia「自転車」
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